2010年7月17日

システムキッチンでも、フルオーダーでもない、第3のアイデア


■注文住宅といえ、キッチンはシステムキッチンにせざるをえないだろう。妥協せずに、オーダーメイドという手もあろうが、この予算では……。と、あきらめてはおられませんか?
残念ながら、それが現実です。一般的には。
しかし、不肖五味は思うのです。どんな分野であれ、お客様に、
「なるほどっ、その手があったかっ!」と、驚きと利益を提供するのがプロではないかと(^^ゞ
「家庭の中心は、お母さん、キッチン、食」、スマイズのポリシーのひとつです。
キッチンは、住まいの重要設備。スマイズが提案するオプションのひとつが "Custom Skeleton Kitchen" です。
写真をご覧ください。住まいとともに、妥協せずに、建築家が設計し、現場で、腕の良い大工が製作したものです。
キッチンには、4つの要素があります。1) クッキングカウンター、2) レンジなどのクッカー、3) 水栓とシンク、4) 食器や調理器具などの収納。
この提案では、4) の収納が割愛されています。そこは、センスのいいワゴンを選ぶなり、見せる収納を工夫するなり、お施主様が、使い込みながら、楽しみながら仕上げてゆくのです。このキッチンは、原型、骨格(Skeleton)なのです。(ですからこのキッチンは万人向けではなく、お施主様のご希望を前提とします)。


収納まで造りこむと家具工房にオーダーしなければなりませんが、スケルトンの場合、前述のように現場製作可能で、コストがかなり抑えられます。もちろん水栓やクッカーなど設備は最適なモノを選べます。この例では、クッカーは、ゴトクなどデザインが秀逸で、ダッジオーブン的調理もできる、リンナイのハイエンド・ガスコンベクション(左写真)。水栓はグローエ、浄水器は──飲料や料理に使う水ですから、SUMiZ では標準装備──ビルドインです。
カウンターワイズは実に360cm(!)、その天板は、表面仕上げなどまで細かく指定したステンレスの一枚板を、シンクごとプレス一体成形したもの。脚は米松の無垢材。10年20年と使い込むうち、いい風合いになるはずです。

……とはいえ、SUMiZ は、 "Custom Skeleton Kitchen" やフルオーダーキッチンのみならず、場合によっては、ニトリの15万円のシステムキッチンを採用することもあります。

なんでもあり、ではありません。お施主様のニーズ、コストを読み込み、「編集」したうえでの「最適解」です。

■このキッチンは、
SUMiZ 矢部の丘の例。類例としてSUMiZ 鵠沼海岸。フルオーダーキッチン採用例はSUMiZ 妙蓮寺。あわせてご参照下さい。

2010年7月11日

"頭のよい子が育つ家"


■住宅関連の勉強会に参加してきました。そのプログラムのひとつ、"頭のよい子が育つ家" コンテンツは、SUMiZの住まいづくりに相通じる部分が多く、意を強くしました。

同コンテンツは、有名私立中学に入学したお子さまがいる約200世帯の、住まい、家庭について10年間にわたり調査し、まとめた、書籍および住宅、そのソフト・ハードウエアです。
講演では、10歳児の作文をケーススタディとして紹介していましたが、頭が良い、というのは受験秀才であるというより、他人の立場で考えられるとか、素直で、意欲や創造性があるということと理解しました。
講演は言います。 "頭のよい子" を育てるのは、静かな個室ではなく、「五感が満足できる空間」だと。孤立せず、家族のコミュニケーションを促し、お母さんが作る夕餉の湯気を感じ、お父さんの背中が見える家だと。
具体的には、リビングでのお母さんとテレビと子供の位置関係、子供部屋なるものの定義……、ご興味がおありでしたら同ホームページを参照ください。
http://www.spaceof5.jp/about/episode.html

そうなのです。断熱性や耐震性以上に大切なのは、その住まいで、毎晩どんな気持ちで家族で食卓を囲めるか、毎朝どんな気持ちで眼を覚ませるかということです。だからSUMiZ は、HOUSE DESIGN ではなく LIFE DESIGN と謳い、志しています。住まいは、長時間そこで過ごす「環境」ですから、当然、家族の肉体的精神的健康を大きく左右します。

SUMiZ では、たとえば "Family Dining" をしばしば提案します。
「家庭の中心はお母さん、キッチン、食。調理が、家事ではなく団らんになるダイニング」
http://sumiz.jp/whats/7_rules.html

どんな住まい、暮らしを実現するかは、お子さまを、どう育てるかということとイコールです。

私自身、まだ幼い2男の父親です。ちょっと(かなり?)無理してSUMiZ を建てたのも、のびのびと──有名中学にはとくに入ってくれなくても良いから──願わくば "頭がよい子" に育ってほしいからです。