2009年10月29日

ふたつのコストパフォーマンス


コストパフォーマンスには2種類があると思います。
ひとつは、施工や、入居後のランニングコストを抑える設計とするなど、大きな意味で費用対効果を上げること。
もうひとつは、コスト配分を「編集」して、暮らしを「上質」にする住まいを実現することです。
たとえば、18帖のリビングを2帖増やして20帖にしても大して変わりませんが、2帖のサニタリーを4帖にすると、暮らし心地は大きく変わります。
そういう意味で、SUMiZ ではしばしばヒノキ風呂を提案します。お風呂は "FAMILY DINING" と同様、暮らしのオアシスですから。
ヒノキ風呂というと、皆さん、鄙びた旅館の、黒ずんでカビたそれをご想像されるかもしれませんが、SUMiZ では、浴槽から上の壁面と天井の下地に防水処理を施し、ヒノキの縁故板を張り、超撥水塗装材を塗布。ある種つるりと清潔に仕上がります。
我が家(SUMiZ南荏田コートハウス)のヒノキ風呂も、入居3年ほど経ちますが、黒ずみやカビは見当たりません。しっかり手入れをしているから、ではなく、入浴後の換気と、1ヶ月に1回、濡れたタオルで拭くくらいです。
写真は、竣工間近、「妙蓮寺の家」のヒノキ風呂です。撥水材によって多少ヒノキの香りは軽減されるかも知れませんが、充分に香っています。
11月7−8日、14−15日に、内覧会を予定しております。
お問い合わせ、ご予約はこちら。

2009年10月24日

住宅の基礎性能を左右する、基礎、構造、そして断熱


SUMiZ 辻堂太平台の家、吹付け(フォーミング)による断熱層施工が終わり一段落、外部工事と並行して、内装造作工事に入ります。
断熱の施工を終えるとほっとするのは、断熱は、基礎、構造とともに、住宅の基礎性能を決定する重要要素であるからです。
一般的には、冬暖かく夏涼しく、空調効率を高めるなどとしか知られていませんが、断熱には、気密性、防音性、内部結露を防ぎ構造材を守るなど、多くの重要な役割があります。
現在、エコ、省エネ、200年住宅といった要求から、ことに断熱に関する R&D が進んでいます。
少し前まで主流だった、グラスウールを詰めた座布団様の断熱材は、断熱層に隙間ができるなどの欠点があります。しかし施工がラクなので、現在も採用しているハウスメーカーは少なくありません。新しいところでは、古紙を原材料にしたセルローズファイバーなど高性能な断熱新素材も開発されていますが、非常に高額なため、弊社での施工は未だありません。
SUMiZ の "STANDARD" はフォーミング断熱(写真)です。フォーミングにより断熱材が隅々まで充塡されるなど、断熱性能、信頼性、コストパフォーマンスが高いからです。
家づくりをお考えでしたら、断熱は、その素材、工法(外断熱工法など)、しっかり検討すべきです。
※断熱は重要なテーマなので、後日、本サイト "STANDARD" コーナーに小特集をアップする予定です。

無垢の木製引き戸を現場で手作り


昨日(10月23日)、SUMiZ 辻堂太平台の現場で大工さんと施工打ち合わせをしました。
打ち合わせ中も大工さんは手を休めず、カンナで、玄関ドア枠のビス穴を隠す埋め木を削り、つらいち(平滑面。写真参照)にする作業を進めていました。
建具や設備は、既製の完成品をポン付けするとか、プラモデルのように組み立てて設置するのが一般的ですが、SUMiZ ではその物件ごとに専用設計された建具や設備を、現場で手作りすることが多々あります。
SUMiZ 辻堂太平台では、お施主様が木製引き戸の玄関をご希望され、この場合引き戸だけではなく、その枠も手作りする必要があり、無垢の木材を加工、前記の作業となりました。
上は一例ですが、カスタムメイクのため、大工さんのみならず、建具、塗装、外壁、板金、多くの専門業者と現場で打ち合わせを重ねる必要があります。
担当建築家の諸我氏もしばしば参加しますが、両者とも妥協しないので、ディスカッションが白熱してくるとまるで口喧嘩。間に挟まれた私ははらはら、中間管理職の辛さを切実に感じております(苦笑)

2009年10月18日

チームSUMiZの大工さんさえ泣かせる"アマゾンジャラ "



SUMiZ 妙蓮寺の家、竣工間近です。外部ウッドデッキの施工も完了し、内装の完了を待つばかりです。
写真のウッドデッキには、SUMiZ 定番の、アマゾンジャラ材を使っています。一般的には、レッドシダー(米杉)材にキシラデコール(防腐剤)を塗布しますが、アマゾンジャラは、無塗装でメンテナンスフリー、20年やそこらでは腐らず、いい感じのグレイに経年美化します。
しかしこのアマゾンジャラ材、高価で硬く、施工が大変、初めて扱う大工さんは、ノミやノコの刃を駄目にするその硬さに驚きます。私の厳しい要求に慣れているはず (?) の チーム SUMiZの大工さんも、デッキが大きいと決して嬉しそうではありません。とはいえ、SUMiZの家はほぼ100%、広いデッキが設けられるのですが (汗)
大工さんたちはしかし、20年、30年とご家族を楽しませるこのデッキを黙々と造って下さいます。
■専門的であまり知られていない建材や工法の話しは今後、このブログで随時語らせていただきます。
PS.
■SUMiZ妙蓮寺の家は、11月7日より現地見学内覧ができます。
(詳細はこのページ右肩)
(ご予約、お問い合わせはこちら)


2009年10月16日

いつも仕事仕事のお父さんですが


10月14日(水)、 紅葉を観に日光へ。東照宮(世界遺産!)にも行ってきました。中学の遠足(?)以来、25年ぶりですが、その広壮な建築、繊細な細部の造りこみに、目を奪われ、家族ほっぽらかしで、観察&撮影をしました。
戦国武将ブームも手伝ってか、すごい人で、ゆっくり見られませんでしたが、東照宮や華厳の滝、紅葉の美しさは、人出とは関係なく、癒され、いつも仕事仕事のお父さんは、少し家族サービスができたかな、と自己満足しましたが、往復6時間のドライブ、翌日は仕事、プラスマイナスゼロなかんじです(苦笑)

檜風呂、ミストサウナ計画、復活!

10月10日(土)大安、SUMiZ 北山田の家(仮称)。お住まいの敷地での、2世代住宅への建て替えです。無事、解体工事が終わり、一部ディティールを残し、設計含め建築計画が完成したので、今月末の着工に向け、地鎮祭を執り行いました。台風一過で天候も良く、晴れ晴れとした気持ちで、工事の安全と、幸福な新居の実現を祈りました。お施主様は、長く住まわれた旧宅の解体を寂しく感じておられたようでしたが、この日は気持ちが新居に向き、来年3月予定の竣工が待ちきれないとのことでした。予算管理は、住宅と同様、「設計」が必要な仕事です。現地、設計図書、見積もりを何十回と見直し、本体工事コストのみならず、引越し費用や将来的な顧客利益までも考慮に入れ、合理的で無駄がなく、透明性の高い資金計画を立ててゆきます。その過程で不確定要素ももちろん発生します。ことに地盤改良の要不要は、調査せねば分からず、大きなコスト負担をもたらしかねません。
先週、本件の地盤調査を行いましたが、地盤改良工事不要との判定、ホッとしました。
保留になっていた、お父様ご希望の檜風呂と、娘様世帯のミストサウナが実現でき、ご家族の笑顔をいただけました。
工事の進捗は、このブログにてご報告いたします。

2009年10月9日

お客様の言葉に、こみあげる (泣)

先月のことですが、2年前に、SUMIZのある物件をご購入いただいたお客様から連絡がありました。伺えば、経済的な事由により、売却されるとのこと。
「いつかまた、SUMiZで建てるからね」とおっしゃって下さり、私も、もっといい家が建てられるようにしますと約して別れました。寂しくもあり、同時に、この仕事の価値と責務を、改めて知らしめられ、気合いを入れ直しました。

台風直撃下、防水チェックに

本日、台風18号によるトラブルはないかと、風雨をついて現場チェックに。
SUMiZ 妙蓮寺の家を点検していたところ、何世代もここにお住まいの隣地の方が、それでなくても風が吹き抜ける場所なので、台風の時は凄いのよ、とのこと。なるほど、ランドマークやベイブリッジ、東京湾まで見通せる。
しかし、もちろん、妙蓮寺の家は何も異常はありませんでした。
防水性のみならず、安心してお住まいいただけるように、細心の注意を持って、施工しています。
また、SUMiZ 辻堂太平台の家は、外部防水施工前でしたので、風雨でかなり、外合板が濡れてしまいました、よって、明日から予定しておりました、外壁防水紙の施工を、来週に延期しました。施工品質を高めるため、外合板を乾かす必要があるからです。