2013年4月16日

その地盤改良工事、ほんとに、その規模で必要ですか?



■木造の戸建て住宅でももちろん、地盤調査と,必要な場合、その改良・補強工事が必要になります。木造住宅の場合、地盤調査はほとんど、「スゥエーデン式サウンディング法」が採用されます。専門的になるので詳細は省きますが、この方法、要地盤改良、という結果が出やすいのです。もっといえば、調査する業者と地盤改良工事をする業者が、ほとんどの場合同じというオトナの事情も....。
要地盤改良、となると,お施主さまの負担は小さくありません。もちろんケースバイケースですが、標準的なそれでも数十万から百万程度はかかってしまいます。
さらには、たとえば地盤改良のため杭を打つと、将来、上屋を建て替えたり、大規模な増改築をするとき、多くの場合、古い杭の撤去と新たな杭打ちが必要になります。

■SUMiZ は、スゥエーデン式サウンディング法だけではなく「表面波探査法」も採用、場合によっては併用もします。近隣のデータを集めたりもし、結果、前者より格段に要地盤改良という判定が減ります。
表面波探査法による判定がそもそも甘いのではありません(もしそうなら地盤保証が取れません)
表面波探査法をも採用する理由は、お施主さまの立場で──何でもスゥエーデン式という安易なルーティンをではなく──精査し、実情に応じた地盤改良工事の要不要を判定し、必要な場合でも、合理的に、必要最小限の工事に収めるためです。
その、数十万、百万のご予算は、できれば建物や建具や設備に活かしたいですからね。

■写真は地盤調査ではなく、軟弱地盤に地耐力を与えるEG工法施行

2013年1月16日

2013年も、お子さまと



■お子さまを、どのように育てたいですか?
旬の魚や野菜を食べさせたいですか。
ファストフードでかまいませんか。
紅葉の山に連れて行きたいですか。
ディズニーランドのほうがいいですか。
お子さまを、どんな「環境」で育てたいですか?
住まいのなかに空や風や、自然があって、そこがいちばんヘルシーで、楽しければ、理想的、と思われませんか?
■わたし、五味〔SUMiZ をやっております)にもふたりの息子がいます。
かれらを、町なかではあるけれど、自然素材の、開放的で明るく、風が吹き抜ける家で育てたかった。
工務店や、大手ハウスメーカーの吊し(既製の)4LDK にはそれがなかったし、かれらの都合に自分のライフスタイルを規制されるのはまっぴらご免でした。
わたしの家は,SUMiZ、世に出た第一作ですが、子供がいなかったら、建てていなかったし、SUMiZ という発想も生まれなかったかも知れません。
妻と二人だけなら、賃貸で、3年湘南の海際に住み、3年みなとみらいの高層マンションに住み、立地の良い中古マンションを買ってフルリノベーションして.....というふうに,生活を楽しむと思います。
■とはいえ、子供のために生活を犠牲にしたのではありません。豊かで暖かいそれを──ペレットストーブを据えたり、ハンモックを吊ったり、現在進行形ですが──実現したのです。住宅ローンを抱えることにはなりましたが〔苦笑)。
お子さまをどんな環境で育てたいか、を軸に、住まいづくりを考えられたら、30年スパンのコストマネージメントから、フローリングの素材まで、ヘルシーな選択ができると思います。

■写真は、昨秋の箱根、夏のバルコニーキャンプです。

2012年11月18日

建具や家具は、住まいのパーツ、ではありません

家具も住まいの一部ですから、構造や空間設計と同様、SUMiZ は手を抜きません。
キッチン、ダイニングカウンター、収納、場合よっては書架、掘り座卓など、建築家が、その住まい,住まい方に最適なそれを専用に設計、職人的大工が現場で手作りします。
写真はメルマガ "SUMiZ NEWZ 12月号" ──配信ご希望の方はフォームまで──ですこし紹介したマンションリノベーション〔詳細は後日レポート)での一例、キッチンの収納兼作業台です。
アイアン加工を得意とする工房に依頼、あえてフレーム溶接痕などをテイストとして残し、クリア塗装で錆を防ぎつつ鉄の質感を活かし、天板は分厚いパインの無垢材を使用。ソリッドに,頑丈に仕上げました。
表現力、提案力を上げるため、建築家とともにいつも新しい工房や職人を探しています。
今回制作をお願いした工房では、モンスーンカフェの照明など、優れた作例に触発され、
SUMiZ 元町オフィスのディスカッションテーブルもスチールフレームにしようかとw。
建具や家具は住まいのパーツではなく、10年20年、日々触り、使うものです。軽視されませんよう。

2012年11月13日

たとえば、床暖房(60万円)よりペレットストーブ〔35万円)

■昔は、家族全員、ひとつコタツに集まって、ミカンを食べたり、団らんがありましたよね。
けれど現代的リビングにコタツは難しいから、寒い夜は皆な、炎のそばに集まるだろうから、ペレットストーブを買いました。
薪ストーブと違って、扱いがラクだし、補助的に電力を使うFF式なら煙突も必要ない。(背面排気ダクトを通す穴を壁に穿つ必要があるけれど)
前面の扉以外は熱くならず、フローリングの上に直に設置できます。

SUMiZ のお施主さまと一緒に買って、少しディスカウント、設置工事込みで35万。贅沢な設備だともいえでしょうが、価値はあると思います。

小型ですが、40畳の空間を暖める能力があるというし、なにより、家族そろって住んでいる、短いであろうこの季節に、家族一緒に、揺らめく炎を眺め過ごす時間は、お金には換えられません。

■写真上は、あるSUMiZ のお施主さまに提案し、設置した自然燃焼タイプのペレットストーブ。わが家には12月設置予定。後日ブログでレポートします。
■写真下は6歳になる次男坊。やつはあと何年、家族団らんしてくれることやら。

2012年5月20日

「愛」があれば可能、ではない



■資本主義だからといって、量的拡大にこだわらなくてもいいじゃないか、ドイツやスイスのように、質を高めれば、とか、貨幣経済からギフト経済へ、とか、識者の話を聞かずとも、社会や、わたしたちの価値観が、変わってきましたね。
競うのではなく、シェアし、助け合う。
その起点が家族でしょう。
家族との日々の暮らしにこそ、コストをかけるべきと思います。お金だけじゃありません。時間を作ったり、手間をかけたり。
ぼくはふたりの息子たちと、いろいろな種類の、たくさんの体験をしたいと思っています。それは楽しいものだけではなく、ケンカしたり、病気になって心配したりされたり、そんなぜんぶを含みます。
「愛」があれば可能、ではありません。
歯が痛くてたまらないとき、他人に優しくできないように、狭くて、快適ではない住まいでは、家族体験の質も……。
ぼくは、庭も無い、狭い家で育ったので、このSUMiZ をちょっと無理してw 買いました。まず、子供たちとのびのび暮らせること。そして、誕生日やクリスマス、端午の節句やバーベキューとか、家族のイベントを大切にしよう。それが可能な住まいを考えました。よそゆきに着替えてどこかに出かけなくても、我が家がいちばん楽しく、家族の思いでをつむいでゆけたら、経済的でもありますしw、シアワセですから。

■写真は、5月5日の、5つと8つの息子のためのカブト、
母の日のカーネーション、昨夏のバルコニーキャンプです。